最初に取得した国家資格は『はり師きゅう師』、21歳の時だった。
柔道整復師になるのは、10年余りあとのこと。
鍼灸師のみのこの10年で、嫌でも戦闘力が上がらざるを得ない3つの戦いがあった。
若い世代に参考になればと思う。
一つ目の戦いは『対行政』
『ある理由』が判明し、手も足も出なかった案件。
政治的活動の重要性、と国家資格なんだからぞんざいな扱いを受けることはないはず、という妄想を打ち砕かれた(笑)
その昔、仕事をしていた市にはある制度があった。
27老人(覚えているだろうか?)対象の『はりきゅう助成』
療養費(保険)扱いに限られていたが、一施術当たり800円の助成があった。
金額的に言えば、療養費1500円とすると助成申請書を提出すれば800円×回数分の助成があった。
トータル1回あたり2300円分の治療ができたのだ。
この制度が、ある年の年度末を控えた2月に『廃止』されるとの通知。
『え?なんで????』
困る、とかではなく理由を知りたくなった。
不条理が大嫌いで、理由が分からないことは嫌だった。
が、行政の壁は厚い。
議員に問い合わせをしまくり、調査をしてみた。
するとある理由が判明。
この助成は市独自のものであるとともに『議会を通してなかった』のだ。
なので担当部署の判断で終わらせる事もできる。
議会を通してなければ議員も動きようもなく、担当部署との交渉にはなるが、ある意味議員の持つ権限外。
あっさり玉砕。
仮説としてはこうだ。
陳情や働きかけのおかげ?、または当時の福祉施策として助成制度が市独自の事業として開始。
しかし、『やったー!助成制度ができたー!万歳ー!』的な満足感?により政治的な動きをここで止めてしまったのであろう。
行政に遠慮したのか、これを発展させて議会を通し条例化に辿り着いていなかったのだ。
議会さえ通っていれば、お知らせ一本で廃止されることは無かったんだろうと。
事業規模1500万のはりきゅう助成制度が3/31で終わり、その後次年度4/1から『犬猫の不妊手術費用助成』が事業規模1500万で鮮やかに開始された。
関係ないと祈りたい(笑)
その後、同じくして『身体障害者はりきゅう受療券』も廃止。
これも議会を通すことなく実施されていたのだろう。
ギョーカイの政治活動について、たまに投稿しているがこういう事なんでありますよ。
なんらかの助成制度がある自治体でお仕事をしているのであれば、それが議会を通っているのか?を確認しておく必要がある。
議会を通っていないのであれば、条例化などできうる活動をしないとある日突然なくなりますよ?
27歳で開業して、鍼灸師としての最初の戦いは無残にも『完敗』で終わることとなってしまった。
②は『四国・愛媛県とのたった一人の戦い』に続きます(笑)